運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
お皿をテーブルに置いて、笑いながら言う総一郎さん。でもよくよく考えたら、総一郎さんって本当王子様のようだと思う。


「王子様ですよ。まずあの出会いの言葉とかもそうでしたし、可愛いとか好きとか、あまり言ってくれない人が多いのに、言ってくれますし」


「そう?もしかしたら俺、学生時代はずっと海外にいたからかそのときの名残りかもね。嫌だった?」


「嬉しいです。私、いつも総一郎さんの言葉で自信貰ってますから。でも、他の人にも言ってたのかなとか思うとちょっと悔しいなって」

こんな風にいつも気持ちを伝えてくれたり、抱きしめてくれたりする総一郎さんが、他の人にもそうしていたのかと考えると胸が締め付けられるような気になる。

過去なんて気にしても、仕方ないのに。

「そんなこと気にしてたんだ?言っただろ?俺、人を大切にしたことがないって。だからやっと優衣に出会って、俺を本当の家族のように大切にしてくれていた滞在先の家族のしてくれたようにしているだけ。だからこれで合ってるのかなっていつも思ってるよ」
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