運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
俺が幸せにしてあげようか?
昔から、私という人間は来て欲しい、待ちわびた連絡ほどなかなか来ないことが多い。まさにそれが今の状態。

無事にミルクレープロールケーキでエントリーをしたのは、締切三日前。さすがにこんなギリギリなんて、目にも止まるわけない。

自分にそう言い聞かせるも、仕事中も時間が空くと社内メールの確認ばかり。

当然、こんなに早く連絡なんて来ないだろうけれど、気になって、気になって落ち着かない。

さすがに仕事に支障をきたすことはないけれど、こんなの最終面接の結果待ち以来。

ずっと第一志望だった音羽堂。
最終面接まで行けたのは、本当に奇跡かと思った。でも、その結果は全然連絡がない。

一日目、二日目と待てど暮らせど返事はない。この結果待ちは本当に長かった。何度もメールを確認するも、連絡はない。


そのたび落胆して、日にちが過ぎれば過ぎるほどに「もうダメなんだ」と諦めるも、やっぱり最後まで完全に諦められなくて、キリキリと胃が痛むこともあった。


そして、その結果が届いたのは、最終面接から十日後のことだった。
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