ー人造人間の奇跡ー
昔々捨てられた少女は数年間途方に暮れていた

凛海「ここから…どうすれば…お母さん…」

泣きながら街に追い出され森の中を歩いていた

その姿は燐そっくりだが

瞳には光がなく髪色も少し違い

心の色も違い雰囲気も違う

燐を知らない人には似ているとか分からない

凛海「………このまま死ぬのかな」

雨が降り出し雨に打たれながら歩いている

けれど

まだ精神年齢は幼い凛海には耐えられず

その場に倒れてしまう

凛海「…姉さん…お母さん……」

涙を零しながら

家族のことを思う

??「おい!?そこの嬢ちゃん!無事か!?」

誰かが私を抱き上げる

凛海「だ…れ…?」

思わず目を開ける

目を開けたら 綺麗な青い髪 青い瞳の男性がいた

??「…!!君…燐にそっくりだな……」

男性は驚いているが愛おしそうに

私の頰を撫でる

わたしはよく分からなかった

それもそのはず 姉さんの存在は知っていたが

名前は知らない 彼女の中では

リン姉さんとしか頭になかったから

男性はわたしに衝撃的な事を言う

??「君さ…俺の為に

人造人間ならないか?」

凛海「…いいよ…何が目的かは知らない…だけど…このまま死ぬなら…あなたの為に…何かしたい…」

今思えばこの時からわたしは

男性に恋をしていた

??「…!!ありがとう…俺の名は月詠時雨だ……」

そういいわたしを抱き抱え

笑いかけどこかに連れて行く

これがわたしの運命の

分岐点だった
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