❆LastChristmas❆
そして…時は経ち、とうとう約束の日になった。


あたしは皆が帰る中、一人で仕事をしていた。



…佐藤はもう居なかった。


あたしは、デスクに置いてあるカレンダーを見つめた。

今日は12月24日

…この日を最後に兼君は旅立ってしまう…。


だけど…。


その時、佐藤の顔が浮かんだ。


佐藤はきっと今頃…。


清水さんと…。


…そんなの嫌だ。


「…え?」


あたし、今何て思った…?


《嫌だ》



初めてそこで嫌という感情が芽生えた。


その時


「亜紀!」


「え…?恵那?」


恵那が息を切らして、立っていた。


「何でここにいるの!?約束は?」


「…もうムリだよ。」


「亜紀…。」


「…佐藤の事、傷つけたもん…。」


「…あんた本当にそれで良いの…?」


「…え?」


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