お見合い愛執婚~俺様御曹司に甘くとらわれました~
「ねぇ、智哉!起きてってば!」
そこで目が覚めた。
うっすら目を開けると、愛おしい彼女の姿。
高校時代のすっぴんも可愛かったけど、今美しく成長した大人の彼女も見目麗しい。
あのあと、俺は足しげく彼女がいる時間にコンビニに通い、告白し、フラれた。
そのショックも手伝って、日本から逃げるように海外留学した。
そこで更生された俺は帰国して家族とわだかまりを解いた。
進路は無理矢理、家に縛るのも可哀想だから選ばせてやりたかったこと。
あと母親が亡くなったことは誰も俺のせいだと思っていなかった。
『あの子がどうしても産みたいって望んだのがあなたよ。それに、あの子はもともと心臓が弱かったから、お兄ちゃんを産む時も同じように覚悟していたし』
けろっとしたばあさんと親父を見ていたら、悩んでいた自分は何だったのかと思えてくる。
そして、大人になってまた彼女を見つけた。
どうしても、手に入れたくて、大人げない手段も使った。
あの時、ケンカの後コンビニに行かなければ彼女の笑顔に惚れることもなかった。
ばあさんが着物のカタログを広げていなかったら、俺は今彼女と一緒にいないかもしれない。
いや、そもそも品行方正の智哉くんのままだったら、俺は彼女に出会っていない。
そう思うと、無駄だったようなことも全てが奇跡に思えてくる。