恋は盲目、愛は永遠
運命の出会い
「あ・・・・・・っ!!!」

ハアハアと荒い息をつきながら、私は上体を起こした。

「・・・夢」

もう何度この夢を見ただろう。
吹雪の寒さや大男を引きずる重さの感覚。
そしてあの人、ユージーンに剣で心臓を貫かれた痛み。

すべてがリアルに再現される夢は、私の過去生だ。

私は左手で自分の左胸・・・心臓の部分を押さえながら、右手で涙をぬぐった。目が乾いたところでサイドテーブルに置かれているめがねを取るため、右手を伸ばした。
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