恋は盲目、愛は永遠
苦しい・・・と思ったところで鈴太郎さんが唇を離した。
そしてそのまま顔を下へと移動する。

「自分の夫となった男をよく見ろ」
「私以外の男にこの柔肌を絶対見せるな」

鈴太郎さんは、命令口調で私にあれこれ言いながら、体のあちこちに触れていった。

私の体が苦しかった。
鈴太郎さんがぶつけてくる思いに心も苦しくなった。
思わず目をつぶると、「目を開けろ」と鈴太郎さんに言われる。
ぼんやり見えるその顔が怖くて、目を開けてもすぐつぶってしまう。
そのうち鈴太郎さんは、もう「目を開けろ」とは言わなくなった。

どれくらい経ったのか・・・。
目をギュッとつぶって、早く終わることばかり祈っていたから、とにかく長く感じた。
< 64 / 298 >

この作品をシェア

pagetop