共同生活
スーツに着替えた俺はカバンを持って部屋を出た。


急いで一階に降りて行くとそこには...俺の嫌な予感が当たってしまい、明らかに無理矢理起こされて機嫌の悪い光次がいた。


「ったく何で俺が...」


「仕方ないでしょ??棗さん遅刻しちゃってるんだから急いであげて!!」


大家さんは光次の背中を押して急かしている。光次は諦めたようにため息をついてから怠そうに歩きだした。


家を出て光次の車に乗り込んだ俺達を大家さんはわざわざ見送りに出て来てくれた。


「光次気をつけて行ってね、でもアクセル全開で急いでね!!でもスピード違反とかしないでよ!?」


「どういう事だよ...」


大家さんは意味不明な指示を光次に出して、俺にも会釈をしてくれた。


そして光次はゆっくりと車を発進させた。
< 66 / 67 >

この作品をシェア

pagetop