好きだよ。
助けて
なんで…怒っているの?

「柳君っ…。」

「なんで君は俺を知らない?なんで君は俺を振る?」

狂ったように叫び出した柳君。

「それはっ…わたしには好きな人がいるからだよっ…」

怖くて怖くて震える声で精一杯だした言葉。

「あぁそう。どうだっていい。君の頭の中を俺いっぱいにしてあげるよ。」

と言ってポケットから縄を取り出す。

「えっ…」

驚いていると柳君はニヤリと笑って

「大人しくしててね」

と言いながら、私の手足を縄で縛り付けた。

口もガムテームを貼られた。

「鍵は俺が盗んだから、誰もここを利用できない。」

と鍵を回しながら彼は言う。

ガタガタと震えだす体。

「俺は入学してきた時からずっと君が好きだったんだよ?でも君は見てくれなかった。」

と私に優しく言う彼。

今は恐怖しか感じられない。

「今からは可愛がれないけど…授業が終わったら可愛がってあげるよ。」

と笑う。

「ん…!ん…!」

抵抗できない体にはなにもできない。

逃げることも。殴ることも。

柳君は体育館倉庫から出て行くときに私に向かって言った。

「愛してるよ、咲」

ガチャン。

この瞬間、私は絶望の淵に立たされた。
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