白い騎士
本心
いつの間にか俺は寝てたらしい。

玄関の開く音で目が覚めた。

リビングに怜也が入ってきた。

無言で俺を見下ろしている。

「なんだよ。」

「泣いてた。真央。さーくんに無理させてたんだって。ごめんって。」

「そうか。もう関係ないだろ。」

もう俺は慰めてやれない。

傷つけたのは俺だ。

「本心じゃないんだろ。俺がどれだけお前のそばにいたと思ってんだよ。メールが来るたび反応して、真央の時はものすごくいい笑顔して、知ってんだよ。」

「お前には分かんねぇよ。俺の気持ちなんて」

「分かんねぇよ?でも、あんなこと思ってないのは知ってる。」

「思ってたんだよ!ずっと!」
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