甘すぎてずるいキミの溺愛。



「……僕、風邪引いてる」

「うん、そんなの知ってるよ」


なに当たり前なこと言ってるの?


「はぁ……そーゆーときって抑えが利かないんだよ」


「うーん、そっか。アイス溶けちゃうからお邪魔してもいい?」


頭を抱える尊くんを置いて、アイスの心配をしてしまった。


そんなわたしに。



「アイスの心配する前に自分の心配しなよ……」


なんて、わけのわからないことを言っていた。


とりあえず、中に入れてもらえた。


風邪で身体がだるいのか、壁にもたれかかったまま動けない尊くん。


「大丈夫?」

「……ん、大丈夫だから」


そんな尊くんに手を貸そうとして、身体に触れると。


「……頼むから、あんま近づかないで」

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