俺を好きにならないで
これってつまり……あの、例のヤツ?



「ほら、あ〜ん」


「えっ!?ちょっ、そ、それは」


「お口開けて」



お口を開けてあ〜んってやりたいけど、恥ずかしいよ!


カップルでもないのにもう絶対に顔赤い。



「うぅ……」


「美紅」


「はい……。あ、あ〜ん?」



深見くんを見れないっ!


そう思った私は目を閉じ、口を開けてチーズケーキが来るのを待った。


だが、チーズケーキが中々来ない。


すっと目を開けるとチーズケーキの乗ったフォークを持ったまま深見くんが固まっていた。
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