ワンコ系Drの熱烈アプローチ


「なになに、朝から楽しそうだけど」


私たちの発していた空気を感じ取ってか、浅木さんはにこにこしながら引き出しからグローブを取り出す。


「浅木さん、聞いてくださいよ! 弥生ちゃん、昨日合コンに数合わせとか言って参加したみたいなんですけど、何かあったっぽくて」

「ちょっと、優ちゃん!」

「で、今、追求中なんです! ほらほら、何があったの」


優ちゃんの声を聞きながら、「えっ、ほんとに?」と私を見る浅木さんを目に、昨日見た光景が頭の中で蘇った。

浅木さんと律己先生のツーショットは、目撃しただけでドキドキとさせられた。


「いや、ほんと別に何もなくて」

「おはようございまーす」


消毒室の中でわちゃわちゃやっていると、今度は診療室奥から鮎川先生の声が聞こえてきて、どっきんと鼓動が高鳴った。

すぐに「中田ちゃんいるー?」と優ちゃんを探す声が聞こえてくる。

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