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「白血病って知ってる?」

ドラマみたいな話。佑也が言ってることがだんだん見えてくる。目を塞いでも、見える。
輝が頷いて、佑也は話し始めた。

「俺、白血病なんだって。しかも急性の」

急性骨髄性白血病。
嫌でも理解できた。

信じられなくて、涙さえ出なかった。

「それで?」

智代が今後を尋ねる。

「とりあえず、ちょっと遠い病院に入院することになりそう」

“ちょっと遠い”。
今でさえ距離にもどかしさを感じていた距離が更に遠のく。

「いつ?」

彩香も口を開く。

「次の検査の結果によるらしい」

全てにモザイクを掛けたような、台詞の一つ一つが現実味を感じさせた。

短い3ヶ月。その中の1日はとても長かった。
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