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心から笑えなくなって、佑也を遠ざけるように接して、結局自分が傷付いた。

笑い掛けてくれる、話し掛けてくれる、全てが愛おしかったはずが、締め付けられる胸は誤魔化せなかった。
勢いだった。聞いたらいけなかった。答えなんてない疑問だった。

「どうして佑也なの?」

佑也が少し困る表情を見たくなくて、あたしは佑也から視線を逸らした。佑也はあたしを睨み付けて言った。

「お前は俺が死ぬと思っとんのか?!」

疑問符に疑問符で返す佑也。
少し間が開いた。疑問に答えることが出来なかった。

今の生活から、佑也が居ないことは考えられなかった。
不意に涙が出て、佑也を攻める言葉を並べて、佑也を傷つけた。佑也を傷つけても、結局自分が傷付いて、止まらない涙を、更に嫌悪に変換した。
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