16% jsdr
「俺がこんなじゃなきゃ、お前も普通にして毎日笑ってられたかもな。お前の泣き虫は俺の所為だ」

こんなに自信のない佑也を見たのは初めてだった。あたしは真っ直ぐ佑也を見た。

「あたしは佑也のおかげで、泣いたり笑ったりしてる。佑也に会えなかったらあたしに今日なんてなかったよ」

佑也はずっと天井を見ていた。そのまま話し始めた。

「俺さ、考え直した。神様はさ俺のことが好きなんだよ。だからきっと呼ばれたんだ」

「神様なんていねーってば」

「いいか、お前は生きろ」

「うん」

それからあたしは頷くことしかできなかった。
< 28 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop