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駿平にはお兄さんがいて、メールや電話をするようになった。

隆平はよく電話をくれた。あたしはパソコンでメールをしていたから、返信するときは少なかったから、仕事終わりにいつも電話をくれた。

隆平とは夏休みに一回会った。隆平が運転する車で、駿平と隆平がやってきた。
二人とも長旅。疲れていたけど話をしたり、ご飯を食べに行ったり、普通だった。佑也たちと居た頃とは違う感覚。刺激はなかった。自販機も壊さない、万引きもしない、警察とは無縁だった。
きっとこれが普通なんだ、と思った。

自販機を壊してジュースを手に入れるんじゃなくて、お金を入れて買う。
万引きをしてお菓子を手に入れるんじゃなくて、お金を払って買う。

モラルだらけだった。
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