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長い人生だから、これから苦しいことも悲しいことも今まで以上にあることは当然で、それでも諦めたらいけないことも当然なんだと、佑也は命懸けで表現してくれていた。

強い人だった。
でっかい人だった。
何より、人の気持ちを考えることが出来るとても優しい人だった。

佑也からもらった沢山の記憶が、あたしの生きる糧になっていた。

佑也を誤魔化して生きることが、こんなにも悲しいことなんだと思った。
寂しさを穿き違えていた。佑也が居ないから寂しいんじゃない。佑也を忘れようとしていたから、ずっと寂しかったんだ。
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