好きって言えよ、バカ。
「絃ちゃん、本当だいすき!」
「ちょ、ちょっとっ!」
ギュッと抱きしめられた私は、身動きも取れずただ顔を赤く染める。
隣で瞳が「きゃっ」と声を漏らしていた。
ニヤニヤしてないで、助けてよ瞳っ!
そんな視線を瞳に向けるも、小さく"嫌よ"と唇を動かしていた。
その……ね?
周りからの視線が痛いんだよ。
そりゃあ、イケメンに抱きしめられちゃってるわけだから、嫉妬の目を向けられるのも無理はない。
「ねぇ、絃ちゃん」
「ふぇっ!?」
突然抱きしめられたまま耳元で囁かれて、体がピクリと反応する。
葵くんはそんな私をちらっと見て、ふふっと笑う。
普段は可愛いのに、ふと男の子の色っぽさを出す葵くんはずるい。