好きって言えよ、バカ。




「え、えっと……あの日はたまたま」



「たまたま?それなのに雅さんは絃ちゃんの名前を知ってたの?」



さすがは佐伯家3兄弟のファンの皆様。



真実を突き止めようと、痛いところをついてくる。



「あー、確か前に電車の定期を落としちゃって、拾ってくれたことが……」



とにかく一大事は避けようと、必死に嘘を積み重ねる。



……が、嘘をつけばつくほど崩れていく。



「まぁ、どこで何をして出会ったのかは知らないけど、この子が絃ちゃんと雅さんが図書館で勉強してるのを見たって言ってるんだよね」



「……っ!?」



主格の女の子の隣にいた大人しめの子が、静かに頷く。



なんて私は、それに気が付かなかったんだろう。



この辺でも特に大きな図書館だ。



同じ高校に通う生徒が来ないなんてことはない。



見られてたんだ……



私が雅さんと一緒にいるところ。



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