好きって言えよ、バカ。
「そうしたいのは山々なんだけど……部活だから、ごめんね絃ちゃん」
「俺も前から決めてたことだし、蓮に任せるのは癪だけど、仕方ない」
「そ、そんなぁ……」
無理なことは承知だったけれど。
まだ望みを捨てたくはなかった。
「……あ、そうだ」
もう一つだけ、手がある。
友達の瞳!
2日間くらいなら泊めてくれるかもしれない。
また迷惑かけちゃうけど、お詫びはまた今度。
思い立ったら即行動。
スマホのアプリを起動させて、瞳に電話をかける。
メッセージの返事を気長に待っていられるほど、落ち着いてはいられない。