好きって言えよ、バカ。




こういう嫌な予感というものは、結構当たってしまうもので……



ピカッ、ゴロゴロゴロゴロ



地響きがなるほど近くで鳴り始めた雷。



「キャッ」



これが私の大嫌いなものだ。



こんな日に限って、たくさん昼寝をしすぎて寝られない。



目がぱっちりと開いてる。



早く寝られたら気づかず、幸せに眠れたかもしれないのに。



収まったかと思えば、恐ろしい雷はまたやって来る。



ピカッ、ゴロゴロゴロ



「うぅっ……」



私は半泣きになりながら、布団の中に潜って丸くなる。



くるまったところで、音を防ぐことは出来ない。



必死に耳を抑えても、聞こえる音は聞こえてくる。



……怖いっ



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