裏切りげぇむ
給食の時間「過去の物語」
side???

私には、幼なじみがいる。


私は彼がいじめられているのを見ると、居ても立っても居られなくなって、すぐに助けに行っていた。


その度に、
「なんでお前に守られなきゃいけないんだよ!
俺は強くなる男だぞ!守られなくていいんだ!」


なんて、言われてた。



それから時は過ぎて。


彼は、強くなった。
喧嘩なんてきっとしたことない。
と思っていても、喧嘩番長、とか呼ばれてた。




でも、最近はなんだか少し意味をはき違えている感じ。


彼は、不良グループに入った。

結構上位?の方らしいの。


中学校に上がると同時に。
私は彼に恋をした。

みんな、狙っているって。


私、幼なじみだから少し先だった位置に居られている、と思うととても嬉しかった。



小学校の時はいつも一緒に帰っていたけど、帰れそうにない。



「ねぇ!アンタ。どんな関係なのよ!」


彼のことを好きな女の子。
近藤春香ちゃんだ。



彼女は、中学に来てから初めて見た子だけど、
一目惚れで彼を好きになったって、噂で聞いた。



「…特に、関係は…」
「何言ってるの!?小学校の時、一緒に帰ってたって聞いたんだけど?
幼なじみとかじゃないでしょうね?
それで浮かれてたりしないわよね?」


「いえ…それは…」
「じゃあさ、私とうまく行くようにやってよ。
アンタ邪魔なのよ。
いつも近くにいるし。ほんと迷惑。
好きでもないやつの近くにいるなんて、邪魔だから。
明日からは離れて、私が近づけるようにしてよ。
そうじゃなかったら、何するかわからないからね?」



「は…はい、」

こんな口約束が後から重大な事件を引き起こすなんて。
私は思ってもいなかった。
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