契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
翌日から普段通りに出勤し、穏やかな毎日が1週間ほど続いたある日のこと。

夜、ご飯の準備をしていたら、『ただいま』の声が聞こえずにリビングのドアが開いて、悠さんが帰ってきた。

悠さんは上着も脱がずにソファに座り込む。

「…おかえりなさい。どうしたんですか?」

私はIHのスイッチを切り、ソファに駆け寄った。

「…キヨさんが亡くなった」

悠さんは虚な目をしたまま呟く。

「え…?」

頬を引っ叩かれたような衝撃が走る。

顔をくしゃくしゃにして私たちの結婚を喜んでくれたあの笑顔が頭に浮かぶ。

あれからまだ3か月も経っていないのに…

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