契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
患者さんの様子を聞けないんじゃ仕事にならないし、患者さんの栄養状態に支障が出たら困る。

どうすればいいのかな…

「相沢、元気ないな」

声をかけてきたのは、私の代わりにNST担当になった管理栄養士の北川孝仁。

美咲と同じく同期で、いつも私のフォローをしてくれるありがたい存在だ。

ひと通り事情を話したら、北川はため息をついて椅子の背にもたれかかった。

「これだから女は怖いよなあ」

「患者さんのお食事に影響が出ると困るから、どうしたらいいかと思って」

「嫌がらせが内科病棟だけとは限らないしなあ。どこに敵がいるかわからないよなあ」

敵って…こっちに争う気は一切ないっていうのに。

そこへ磯谷課長が栄養指導から戻ってきて、どんよりした雰囲気の私たちを交互に見て訝しげな顔をした。

「なに?どうしたの?2人して深刻な顔して」

課長にも事情を説明して、3人でうーんと唸りながら腕を組んだ。

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