例えば、XXとか。
碧斗は私が嫌い……
好きな人がいる碧斗……
車に乗ると優雅はマンションとは違う方向へと走らせていた。
「 伊織ちゃんは碧斗と気が合わないね 」
そう言われて、小さく頷いた。
「 俺となら合うかもよ、付き合ってみる?」
「 え… 私と? 」
「 そう 」
嘘…… 私と付き合う?
アイツより、優雅君なら合うの?
でも私、優雅君を好きかわからないよ……
「 あ、私、バイトしてて夕方までなんだけど会う時間とかある? 彩膳って深夜まででしょ、どうすればいい?」
「 あ~ そうだなぁ じゃあ朝とか。伊織ちゃんが出勤する前、朝食一緒に食べるとか 」
「 私はいいけど…… 」
アイツはいつも朝起きてるけど眠そうだし……
優雅君が私のために合わせてくれるの悪い気がする。
考えていると、優雅がある店の前で車を止めた。
私に待っててと行って、しばらくして戻ってきた。
その手にはなぜか棒付の飴。
「 これは… 」
「 あげる 」
「 ありがと…… 」
なぜ、飴?
変なの……