例えば、XXとか。
アイツ、もう帰ってるよね……
どうか、会いませんように!
祈るように中へ入ると静か。
碧斗の靴はあるから帰ってるとわかるが静かで、リビングに行くと碧斗がいた。
なんて言っていいか、声をかけようか迷うなかで動かない碧斗に近寄ってみると目を閉じていた。
「 ……なんだ、寝てる。綺麗な顔して… ずるいなぁ ただいま、ちゃんと送ってくれたよ。
優しい人だね、優雅君…… ちょっとドキドキしたよ 」
付き合うかって聞かれたんだよ、私。
どうしたらいいか迷ったけど、あんたの紹介だもんね。
あ、髪……
目元にかかる髪を避けてやるように触る。
髪、私より張りがあるのにしっとりしてる。
男の髪なんて初めて触るな~
今、寝てるし… 名前、読んでみようかな……
「 碧斗 」
「 ……なんだよ 」
「 え… きゃあ!!」
お、起きて…
あ、まさかずっと起きてたとか?
「 なんだよっ 」
「 何でもない!ここで寝ないでよ、風邪引くし、部屋あるんだから 」
「 お前が言うな 」
あー、ビックリしたぁ……
「 優雅、どうだった? キスくらいされたか?」
「 え…… 」
聞かれて顔が熱くて、赤くなって……
碧斗の顔が見れなかった。
キスはしてない、でも、飴の光景を思い出してしまった。
なんだか恥ずかしくて、とっさに部屋へ。
「 優雅の奴…… 」
碧斗の手はグッと力が入っていた。