絶対やせてやる!

「それは、欲求不満だね。みのりちゃん。」


帰るとすぐに説明を求められたので、取り合えず夕くんのことは言えないから適当に言ったらそう言われた。


「そんなんじゃ無いって・・・。」


士幌がいい匂いだった・・・なんて言うんじゃ無かった。

だって・・・それしか記憶に無かったんだもん・・・。

確か世間話もしたんだけど・・・あんまり覚えて無い。

あと名前の呼び方がどうのぐらい?


「それって、士幌くんみのりちゃんに気があるんじゃないの?」

「ない、ない、ない、絶対ない!
あんなに意地悪だし。」

「みのりちゃんが否定しても・・・。
男の子って好きな子イジメちゃったりするじゃん。」

「それ・・・子供の話しでしょ?士幌29だよ。」


そんなこと言ったら・・・

会社じゃからかわれまくりの私なんて男性社員のほとんどからラブコールじゃない?


「そっか・・・じゃ、違うね。」

あっさりと妹がそう言ったので、

「そうだよ。」

と返事しながら・・・ガッカリ。

私デブだもんね。

早くデブ卒業したいよ・・・。


「やせたって好きになって貰えるとは限らないんじゃないの?」


私の心の声にコメントするのは止めて!


「何か言いました?」

と思いっきり睨みつけると、

「いえ、別に。」

ともう興味なさそうにして

妹は何やら編物始めていた。



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