絶対やせてやる!
バンガローに戻る車の中で妹ほのかが話し始めた。

「温泉良かったね。ただの銭湯だと思ってたけど美肌の湯だって~。」

そう、ただの銭湯じゃなくて温泉だった

いくつかの効能とかも書いてあった。


う~ん、ちょっと肌もスベスベになった気がする。


「予想外にいい感じだね。
明日を待たなくてもイケメンの夕くんには会えたし。」

「明日を待つ?」

なんのことかさっぱり?

「私、ちゃ~んとリサーチして来たんだからね。」

「何を?」

「明日と明後日ねえ、ここでサッカーの試合があるんだって。
結構人集まるらしいよ。」

「サッカー?それが何か関係あるの?」

妹の思わくが分からない。

「だからぁ~、サッカーと言えばイケメンでしょ?」

「で?」

「だ~、もう!だからぁ~ダイエットしたついでに彼氏もゲットしちゃおう計画!ってわけよ。」



「はあ~~~~?」


なんでこの妹は、突拍子もないことばかり考えるのやら・・・・。



「マジで?」

「大マジです。夕くんから始まって幸先いいよ~。」


夕くんからもう始まってるんですか・・・。


ただの山ごもりダイエット旅行のはずが・・・

彼氏までゲット?


そう都合よくいくわけないでしょ~が・・・。


二兎追う者は一兎をも得ずってゆ~でしょ?



あ・・・一兎も得ずだと・・・ダイエットまで・・・



やっぱダイエットだけに絞りましょ。


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