極悪プリンスの恋愛事情


え…………?

衝撃的な光景に体の動きを奪われる。


幸いこの場所は死角になっているため、2人に気づかれる心配はないけど……。


告白、だよね……?


まさかこんなところで告白現場を目撃してしまうとは夢にも思わなかった。

しかも相手は学校1のモテ男子、凛くん。


やっぱりいろんな人から告白されてるんだなぁ………。


彼にとって女の子からの「好き」はよくある日常で、私の告白も聞き慣れたものだったことを思い知らされた。


……そんなの、最初からわかってたはずなのに。


胸の奥がぎゅっと苦しくなる。


きっとあの子も私と同じように突き放されるんだろうな。


相手の子には申し訳ないけど、凛くんに振られる未来が容易に想像できてしまった。


< 86 / 363 >

この作品をシェア

pagetop