見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
珍しく声を上げた詩織に驚き、渋々諦めた。
あっという間に、昼休憩は終わり詩織は素早くソファーを立った。
「では、時間になりましたので仕事に戻ります。私に回せそうな仕事は下さい。時間が掛かるかもしれませんがやらせて下さい。」
ビシッと顔を引き締め、完全に仕事モードの詩織に暁人は笑いながら、机の書類を多めに手渡す。
「終わらなかったら、次の日にしていいからね。分からない事があったら、いつでも聞きにきて?」
「はい、ありがとうございます。それでは、失礼します。」
ぺこっと頭を下げ、颯爽と社長室を出て行く。
そんな詩織の後ろ姿を、愛おしそうに見つめ、出て行った後のドアを暫く見ていた。