星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
《それで注目なのがダンスです。
元はその子の作ったダンスなんですけどそのまま使ったら意味がないんで私がアレンジを加えたんです。

その子の作ったダンスと合わせればカッコ良く見えると思うです。
だからダンスを見ると、何かが足りなく感じるんです。
その足りないものこそその子です。

合わせたのをもし機会があればファンのみんなにも見せてみたいな。》

私は思わず、吹き出しそうになる。
エピソードは覚悟していたが、まさかダンスのことまで言われると思っていなかったので驚いた。

でも確かに私の振りをダンスも合わせれば、絶対私だけのダンスよりも何倍もよく見える。

事実、MVの中に見つけた私の影を重ねると凄くカッコよく見える。

私もあすりんと合わせてみたいが、そんなことは出来ないだろう。

なぜならあすりんは売れっ子歌手。
そして私はそのファン。
今は友達でいい相談相手だが、所詮はファンとタレント。
会って合わせることは不可能だ。
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