愛のメロディー
黙っている
ボクを見た先生は




「話したくなったら話してね」




そう言ってくれた。




ボクはこのあとの授業中も
ずっと泣いていた。




この日、覚えているのは
給食がおいしかったことだけ。




帰りの会が終わったあとに
有優ちゃんが近づいてきた。




嫌なことを言われると思うと怖かった。




「まおくん大丈夫?」




ボクは有優ちゃんが
心配してくれたことが嬉しかった。




けれど、
その言葉もボクには嘘に聞こえた。




結局、
有優ちゃんにも何も話さずに
ボクは家に帰ってしまった。




家に帰ると、
ゴミの山の上に
食べ物と小さな紙を見つけた。
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