オプファー・シュピール~生け贄ゲーム~



――そして、その予想は見事に的中した。

彼女はチキチキとカッター独特の音を立てながら刃を出すと、あたしの下着に押し当てる。

「怪我したくないなら、あまり動かないほうが吉だよ~?」と、取り巻きの一人が笑いながら楽しそうに言った。

もうダメ、裂かれる・・・!!

そう思って目をつぶり、滝本の腕が動く気配を感じた瞬間。



通学鞄の中から。
机の上に無造作に置いてあるスマホから。
ズボンやスカート、ブレザーのポケットから。

教室中にある携帯が、一斉に鳴り響いた。


――それは滝本やその取り巻き、あたしのやつも同様で。

「新着メール一件、ですって?・・・誰こんな名前使って送ってきたの」

「えー、あたしドメイン指定受信の設定してるのに、何で登録してないところから届いてるの~?」

「は、何よこれ・・・!?ねぇちょっと誰よこんな内容のメール送ってきたやつ!名乗りなさいよ!!」

画面を確認した彼女達が口々にそう呟いたり叫んだりとしている間にあたしはそっと足を閉じて、事前に教えてもらっていた一ヶ所を引っ張る。
すると、今まで動かせなかったのが嘘のようにするするとほどけていく縄。


縛ったのが滝本やその仲間達じゃなくて、本当に良かった。もし彼女達だったらこんな優しい結び方、しないだろうから。


あたしは席に戻る途中、とある女子生徒とすれ違いざまに「ありがと」と呟くと、自分の席に座った。
そしてスマホを取り出す。

『新着メッセージ:1件 新着メール:1件』

皆が騒いでいるのはこれかと思いながらも、それぞれを開く。

メッセージはさっきお礼を言った女子生徒から。まぁこっちは予想通り。

では、メールの方はというと・・・



「――“Opfer-Spiel”?」
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