白の世界 (幼少期編)
「おーいシズカ。あがったぞー」
「いやーん!やっぱりココちゃんかわいいわぁ」
お風呂から上がった私はどこから出してきたのか分からないが、新しい下着とモコモコのパジャマに身を包んでいた
そして、なぜだか分からないがやはり、リュージの腕の中に抱かれていた
「はーい、ココちゃん髪の毛乾かしましょうねぇ」
シーちゃんが私をリュージから奪おうとする
しかし、その腕は儚くも空をきる
「俺がする」
「リュウだけずるい!」
ぷぅと顔を膨らませるシーちゃん
そんなことはお構い無しに、リュージは鼻歌混じりにソファに座りまたの間に私を座らせる
ドライヤーから暖かい風が吹き出る
「あー、やっぱ野郎より娘ちゃんだなー」
何と比べているのか分からないが、無視されたシーちゃんは特に気にしている様子もないので安心した
「あ、ココロ。明日は親父んとこ行くからな」
親父?
「リュージの、お父さん?」
「まお、そうだなー
お前のじーちゃんだ」