私の恋愛事情。〜アノ人と巡り会うまでは〜
第9章「私じゃなきゃ、ダメって言ってよ」
「桃瀬咲桜ってさ、ちょっと重くない?」

最近、こんな声が廊下のあちこちで聞こえるようになった。
噂って、誰かの悪意ひとつで、どこまでも広がっていく。

(またか……)

もう慣れた――なんて思いたかったけど、やっぱり胸が痛い。
でも今は、ちゃんと玲斗と向き合えてる。
それだけが、私の“支え”だった。

そんな中、ある日突然。

「玲斗が、浮気してるかもって」

友達から、そんなメッセージが届いた。

添えられていたのは――
カフェで瑠奈と向かい合って座り、笑顔を見せる玲斗の姿。
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