ギャル物語
あいつ
5月16日。

授業中。

ブーブーブー

ん?
誰だろ?

【よ、華ちゃーん】

は?
誰だし?

【いや、だれ?】
【俺、龍!】
【あー、ってかどーやってLINE知ったんだよ?】
【え?
奈緒ちゃんだよ?】
【は?
奈緒?】
【そそ!
この前、玲音と奈緒ちゃんと遊んだ時に♪】
【あ、そう。】
【相変わらず冷たいな。】
【これがうちだからね】
【知ってる】
【あ、そう。】
【ってか、今日暇してない?】
【なんで?】
【いや、会いたいな。って思って】
【うちは、別に会いたくない】
【そー言わずにさー。
遊ぼーよ♪】
チャラいかよ。

「こら、松下
授業中は携帯禁止だぞ。」
「はーい」
最悪、あいつのせいで怒られたし。
だるっ。

ブーブーブー
【おーい、無視?】
【華ちゃーん】
こっちは、お前のせいで怒られたってのに。
ほんとだる。
【ねぇー、今日遊ぼーょ。
2人が嫌なら玲音と奈緒ちゃんも誘っていいからさ】
奈緒がいるならいっかな。
【奈緒いるならいいよ】
【ほんと?
じゃあ、学校終わったら連絡して】
【ほい】


授業終わり、休憩時間。


「あ、奈緒
なんか、今日学校終わったら奈緒の彼氏とその連れと遊ぼ。だってさ」
「お、まぢ?
玲音と龍くんと?」
「他に誰がいるんだよ(笑)」
「そう言えばどう?
龍くんと!」
「なにもないよ。
めんどくさい」
「えー、なんでよ
付き合っちゃえばいいじゃん!」
「興味ないもん」
「華と龍くん付き合ったらダブルデートしたいな」
「いや、付き合う気ないから!」
「もぉ、龍くんは華の事好きみたいよ?」
「うちはそうでもないから」
「まぁ知り合ったばかりだし仲良くなってもし付き合ったらダブルデートね♪」
「気が早いって
付き合う気ないのに」
「はいはい(笑)」
奈緒のやつどんだけくっつけたいんだよ。
興味ないっつーの。

そりゃー彼氏は欲しいけど欲しいだけで付き合っても上手くいかないしな。
今は恋愛とかいいかな。



学校終わり。
♪♪♪
【学校終わった?】
【終わったー】
【りょーかい
渋谷で合致な】
【ほーい】

「奈緒、渋谷で合致だって」
「さっき玲音からLINEきた」
「あー、そう
そういえば彼氏とどんな感じ?」
「それが結構いい感じ!
優しいし大好き」
「それはよかった!
お幸せに(笑)」
「ありがとう♪」

奈緒、今回はいい感じなんだ。
なんかうちまで嬉しいかも。
このまま幸せになって欲しいな。
玲音くん、奈緒の事泣かしたら許さないからね。
なんちゃって(笑)

「おーい、奈緒」
「あ、玲音」
おいおい、うち置いて走って行っちゃったよ…
まぁ、いいけどね。
「よっ。」
「あ、うん。」
「ほんとに来てくれると思わなかったわ」
「いやいや、そっちが呼び出したんじゃん」
「そーなんだけど、正直来るか不安だった」
「意味わかんないし」
「だな(笑)
まぁ、来てくれてありがとう」
「う、うん。
あれ?
ってか、あの2人は?」
「あれ?
ホントだ
居なくなってるし」
「まぢかよ」
「まぁカップルの邪魔するのも悪いし2人で遊ぶか」
「もしかして最初からそれが狙いだったんじゃ?
しかも、何して遊ぶのよ?」
「まぁ半分は…
ごめん。」
「もぅいないんだから仕方ないけどさ
んで、何して遊ぶの?」
「そーだな、語る?」
「なにを?」
「俺もっと華ちゃんの事知りたい
そんで華ちゃんにも俺のこと知って欲しい
嫌?」
「まぁどーせひまだからいいよ」
「ほんと?
ありがとう」
礼言われるような事してないんだけど…。

「とりあえず俺は藤原 龍。
高校3年。
夢は鳶職人の親方なる事。
よろしく。」
「うちは松下 華。
JK2年
夢は特になし
よろしく」
「夢はないの?」
「ないよ」
あるけど言えるわけないし。
どうせバカにされるだけだし。
「ってか、髪色おそろっちだな」
「ほんまね
その金髪、ブリーチ?」
「まぁ。
華は?」
「うちもブリーチ
でも、最近ブリーチしすぎて抜け毛やばいわ」
「あー、それわかるわ」
「ブリーチあるあるだよね」
「ほんまそれな」
あれ?
思ったより話しやすい。
「ってか、華は今彼氏いないの?」
「いないよ
好きな人いないし」
「そーなんだ」
「龍は?」
「俺も今はフリー
でも、好きな人はいる」
「へー、そーなんだ」
「そーなんだ。って分かってるくせに」
「なにが?」
「わざと惚けてんのか」
「はい?
まぢでわかんない」
「え、まぢかよ」
「え、まぢだけど?」
「まさかの鈍感?」
「は、だれが?」
「いや、華がだよ」
「は、うち?」
「他に誰がいるんだよ」
「知らないし」
「あー、くそ」
「???」
「華、知り合ったばかりで軽いと思うかもしれんけど初めて会った時から一目惚れでした。
俺と付き合って」
「え?」
え、待って待って!
まぢで?
びっくりなんだけど。
「本気なの?」
「本気じゃなきゃ告ったりしない」
「ホントかな?
龍チャラそうだもん」
「まぁ確かにそう思うよな…
でも、本気だから」
「いきなりそう言われても…
確かに嬉しいよ
こんなうちを好きになってくれて。
うち、今までは告られたら付き合ってた。
でも、もうそうゆうのは辞めることにしたんだ。
だから少し考えさせて」
「わかった」
「うん、なんかごめん」
「なんで華があやまるんだよ
俺は嬉しいけどな
そうやって真剣に俺の事考えようとしてくれて」
「そう言ってくれてありがとう」
「あれ?
今日は華が冷たくない」
「うるせーし
たまたまだし」
「あ、いつもの華に戻った」
「もぉ黙れし」
「でも、どっちの華も好きだわ」
「あーそう」
もぅ、なんだよ。
調子狂うんだけど。
ってか、ホントに自分でも気づかないうちに口調変わってたわ。
意識してんかな?
まぁ、いーや。

「ってか、そろそろ帰るか」
「そだね。
ってか、結局2人戻ってこなかったね」
「俺は嬉しいけどね」
「ハイハイ(笑)」
「家まで送るよ」
「いいよ、別に
うちんちここから近いし」
「好きな子を1人で帰らすなんて嫌だ」
「うーん、でも大丈夫だから」
「いやいや」
「んなら、付き合ったらね」
「その言葉信じていいのか?」
「さぁーね」
「なんだよ、それ(笑)
まぁ、わかった
んなら、気をつけて帰れよ」
「そっちもね」
「俺は大丈夫だし」
「うちだって大丈夫だし」
「いやいや、俺は男だから自分で守れるけど華は女の子なんだから」
「大丈夫大丈夫(笑)」
「頑固かよ(笑)
まぁ、帰ったら連絡してよ」
「ほーい
バイバイ」
「あぁ」


♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
あ、奈緒からだ。
「もしもし?」
「ちょっとどこ行ってたのよ」
「えへへ、デート」
「でしょうね」
「うん、楽しかったよ♪」
「聞いてないけど」
「んで、華はどうだったの?」
「告られたけど少し考える。って言った」
「えー、なんでよ
もったいない
龍くんイケメンだからほかの女の子に取られちゃうよ?」
「そうかもだけど
もーちょっと知ってから付き合いたいかな。って感じ」
「まぁいいんじゃない?」
「だよね」
「ってか、奈緒はまだデート中だから切るね。
また明日学校でね♪」
「ほーい」


帰宅。

【家着いたか?】
【着いたよ】
【なんもなかったか?】
【なんもないに決まってんじゃん(笑)
心配性かよ(笑)】
【心配にきまってんじゃん
好きな女なんだから】
【それはどうも。】
【今日はありがとな】
【こっちこそ】
【また暇な時誘っていいか?】
【うーん、暇だったらいいよ】
【やった。】
やった。とか可愛いかよ(笑)
あれ?
なんだろう。
ちょっと龍の印象変わってきたかも。
ってかちょっと気になりだしてるかも。
まぁ、もう少し考えよ。
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