両想い~幼馴染の両想い~
Last feeling
「では...誓いのキスを」
お母さんの声で私の頭に掛かる純白のベールを挙げる透和。
ゆっくりと...ゆっくりと、私へ顔を近づける...。
肩に手を置かれ、もう少しで唇が触れる...
「ちっ、ちょーっとまったぁ〜!!!!!!!!」
バッと透和から離れ、唇を塞ぐ。
「なんだよ。
誓いのキス...だろ?」
ニヤっと不敵な笑を浮かべる透和には...企みがあるよう。
「ぎっ、擬似ねっ!」
「「あーあぁ〜」」
途端、両家の親から漏れる落胆な声。
「いいじゃんねぇー?
せっかく着たんだし!」
お母さんが私に近づきながら言う。
ダメだよ!ダメダメ!
私達は家族写真を撮るために 写真スタジオに来ました。
柊家と 萩野家って撮り終わった後...。
私達が最後の お客さんらしく、閉店までスタジオの衣装を自由に着れるとの事。
私と透和は、何故かウエディングドレスとタキシードを着せられて...。