土方歳三の熱情
「うん、初めてにしてはなかなか連携がうまくいったな。
相性がよいようだの、この三人の剣は」

島田さんが満足そうに言う。

「はい、おそらく土方さんは連携の相性も考えて私を選ばれたのだと」

確かにそれもあるかもしれない。

でもやはり、土方さんは私を監視しようとしている。

木村さんの受け技の見事さが余計に私を神経質にさせた。

あんな見事な剣技をつかう人に油断はできない。

「おーい、島田くん。おかげで片付いたようだ。
後始末はこちらでやるから今日はもういいよ」

少し離れた場所から永倉さんが言う。

島田さんは笑顔で軽く手をあげて立ち去る。

私と木村さんも島田さんに続いて歩き出す。

戦いの直後には上機嫌だったはずの島田さんだったけれど、
歩き始めてからはひと言も言葉を発さない。

難しい顔で何かを考えながら歩いているようにみえる。

私も木村さんもその様子を察して何も話さずに歩く。
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