土方歳三の熱情
chapter9
翌朝、井戸端で顔をあらっているといきなり左腕をつかまれる。

驚いて振り向くと
見ず知らずの大男が私の全身を下から上まで舐めるように見ている。

男はものすごい力で私の左腕をつかんでいる。

異常なほどの大きな筋肉で全身が丸々と盛り上がっている。

どう見ても、絵に描いたようなハードゲイだ。

「ぐへへへ、強い男が好きなのか?」

笑い方といい会話の脈略のなさといい、
これは間違いなく知能の低いケダモノだ。

おそらく言葉すらまともに通じないだろう。

私はゆっくりと右手を腰に下げた刀の方に移動させる。

「グヒ、どうだ、たくましいだろ、オレ」

こんな頭の弱い動物みたいなやつに女だとバラされるくらいなら
斬り捨ててしまって切腹した方がよっぽどマシだ。

この体勢からなら、
剣を抜いた瞬間に一瞬で斬り殺すことができる。

なにしろこのおっきな同性愛者は隙だらけだ、
急所という急所ががら空きになっている。
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