紅の葬送曲
「「ツタンカーメン!」」
「そして、これが菖の寝相だ」
画像を横にスライドすると小鳥遊さんの画像に切り替わり、さらに吹き出すことになる。
ベッドに寝ているはずの小鳥遊さんは大の字の状態でベッドから床にずり落ち、頭の向きは本来足が向けられた方に向いている。
そこまでは良かった。
笑いを誘ったのは小鳥遊君同様に白目を剥いて寝ていたからだ。
「「あっははは!さすがは姉弟ッ!」」
私と京はお腹を抱えて爆笑するしていたけど、小鳥遊君は恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら寿永隊長のスマホを奪おうとしていた。
「凌、その画像消してなかったの!?消してって言ったじゃん!」
「消すわけないだろ。永久保存だ」
寿永隊長はひらりと小鳥遊君の腕を交わすと、スマホをジーンズのポケットにしまった。
「このボンボンが……。良いもん、俺だって凌の恥ずかしい写真持ってるんだ。二人に見せてやる」
むすっとしながら小鳥遊君はテーブルに置いていたスマホを弄り、スマホの画面を私と京に見せてきた。