紅の葬送曲



翌日。




近くの河川敷で身元不明の遺体が発見された。




体格的に女性で、残忍な殺人方法という事で翔鷹も現場に向かった。





「酷い……」




女性の遺体は体中打撲や切り傷、裂傷で覆われ、爪も剥がされていた。





これは殺人というより拷問された後に殺された……と取った方が……。





でも、おかしい。




もし、これが紅斗達の仕業ならお腹が裂かれて、子宮が潰されているはずだ。





それなのに、この遺体はそれらの形跡がない。




それにこの被害者の雰囲気……、誰かと似ている。





顔が切り傷と打撲で腫れ上がっているから分からないけど、誰かに似ている。




「くそ……」




ふと、寿永隊長の悔しそうな声が聞こえた。






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