紅の葬送曲
が、紅斗は野放しに出来る存在ではない為、≪何かあった≫際にすぐに対処できる寿永隊長の監視下に置くことになったのだ。
琉ちゃんはこう言っては可哀想だけど会議では大した議題にはならず、かと言って紅斗と秘密裏に癒着していたから機動隊に戻すわけには行かない。
そんなわけで琉ちゃんも監視下に置かれることになった。
「……言っておくが、俺達はお前達を完全に信用したわけじゃない。何か怪しい行動を起こせば、即座に殺す」
寿永隊長は二人を冷たい目で見た。
でも、紅斗は飄々と笑っている。
「良いよ、それで。でもさ、僕も紅緒と一緒で明晴に狙われてる存在。守ってくれないの?」
「……どの口が言っている?」
ニヤニヤしている紅斗を寿永隊長は顔をひきつらせながら睨み付けた。
「え、この口かな」
「張り倒されたいか……?」
「え、良いよ。腕試しがてら遊ぼうよ」
「……張り倒してやる」
え、何この展開……。