紅の葬送曲


「コラー、凌ー。女の子虐めないよー。それに、彼女一年遅れで入ってるから俺達より一つ年上だからねー」




すると、小鳥遊君がソファーの背もたれに寄り掛かりながら顔だけをこっちに向けた。




諸事情で私は一年遅れで警察学校に入り、卒業している。




小鳥遊君が私より一つ下だから19歳、つまりは寿永隊長も19歳ということだ。




「虐めてない。それに、年上だろうが部下なのには変わりない」




彼は小鳥遊君の言葉を一蹴する。




「……まったく、アメリカ帰りのエリートは頭が固いね」





ため息を吐きながら小鳥遊君は肩を竦める。




アメリカ帰りのエリートって帰国子女!?




あー、もう何か次元が違いすぎる……。





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