溺愛プリンス~秘密のフィアンセ~
強張っていたルイの体も、その顔も、一気に力が抜けたようだった。

恥ずかしくて…男の人に、自分からこんなことをするなんて初めてで、真っ赤になった顔を背けたいけれど、今は、どうしても、それはしちゃいけない気がした。

そんな私を見て、ルイは、眉を下げて笑う。

「…自分からしたくせに、恥ずかしがりすぎだよ?」
「…じ、自分からこんなことをするなんて…初めてだから、仕方ないじゃないですか」

そう言うと、我慢できずに、顔を逸らしてしまった。

ルイは、クスッと笑うと、私を抱き寄せて、頭に優しくキスを落とした。

今度は私が驚いて、ルイを見上げる。

すると、おでこに、目に、頬に、そして唇に、沢山のキスを落としていく。

私はくすぐったくて、恥ずかしくて、嬉しくて、そのキスを、受け入れていた。

…やっと、目を開けると、ルイは、私のおでこに、自分のおでこをコツンとあてた。

「…可愛い美々が、愛しくて、どうすればいい?」
「…なっ、そんな、私に言われても」

「…あーもぅ、私の理性を壊した美々が悪い」
「…え、ちょ?!」

優しかったキスは、激しくなり、私はその場に立ってられないほど、そのキスに酔いしれた。
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