王子様とハナコさんと鼓星
翌朝、早めに起き、朝食を作りながら凛太朗さんの様子を伺っていると7時を過ぎて寝室から出て来た。
まだ少し気怠げな様子でシャワーを浴び、味噌汁とご飯をほんの少し食べてからスーツに着替える。
テレビを見ながらゆっくりとしていると、針谷さんから電話が来て玄関に向かう。
「じゃあ、行ってくるね」
「はい。あの、本当に大丈夫ですか?」
「大丈夫。華子は今日休みなんだよね?悪いけど、今日も遅くなるからご飯はいいよ」
「はい。わかりました。いってらっしゃいませ」
手を振って見送る。ドアが閉まった事を確認すると針谷さんに「二日酔いなので、よろしくお願いします」とメールを送ると「わかりました」との返信が来た。
針谷さんに任せておけば大丈夫だよね。
リビングに戻り、朝の片付けを終わらせてから朝の情報番組を見る。それが終わると部屋中の掃除や洗濯、お昼を食べてソファーで寛げば睡魔が襲って来て気付けば眠っていた。
それから15時過ぎに目覚め、洗濯物を取り込み、夕食を食べる。お風呂に入って凛太朗さんを待つもの昨日と同じで23時を過ぎても帰って来なかったため、メールを送り先に眠る事にした。
結局、その日は凛太朗さんは夜中に帰って来て、朝早く出ていった為、丸一日会えなかった。