元社長令嬢は御曹司の家政婦
何も言わずに黙っていると、ごく自然に唇で私のをふさがれる。


「君も同じ気持ちだろう?」


私も、秋人を愛してるかって?
私は......。   


「うぬぼれないで。
でも、......私の結婚相手としては合格ラインだから、あなたと結婚してもいいわよ」


私の答えを聞いて秋人はくすりと笑ってから、髪を撫でて、それからまた唇をふさぐ。

優しくて、クールな外見からは想像できないような甘くて情熱的なキス。


こんな関係になるとは思ってもみなかったけど、だけど私は、ごく自然に当たり前のように秋人を受け入れていた。

初めて抱かれたあの夜からずっと。
 
なぜだか分からないけど、抗うよりも、受け入れることの方がごく自然のことように感じた。


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