年上のアナタと大人の恋ができたなら
●A future story Ⅱ Shinichi Hirose

俺には幼稚園からの腐れ縁的な女がいた
国府田美月、家は隣同士でいわゆる幼馴染というやつだ

俺は物心付いたころから美月に好意を持っていた
それが恋だと気付いたのはそれからさらに先の話だ

中学に上がると俺は部活に美月は新しくできた友達と遊ぶのに夢中で
一緒にいる時間は極端に減った
それでも家が隣同士なので会おうと思えば会えたのだ

相変わらず幼馴染みな付きあいだったが俺はそれで満足だった
だが高校に上がってそれは変わった
高校も3年生になりそろそろ就職か進学かと考え始めた矢先
美月が男子に告白されたのだ
しかし美月はその場で断ったことを聞くと一応安心はしたのだが
この先もこんなことはあるのだろうと思うと
俺はここで自分の気持ちに気づくことになる

しかし美月はどう見ても俺を幼馴染み以上には見ていない
今ここで告白してもさらっと交わされてしまうだろう
それでも他のオトコに渡したくなくて思い切って告白したが
やはり返事は予想していたとおりだった

それでもこれから少しづつでいいから俺のことを見てほしいと
見切り発車的に付き合い始めたがやはり上手くはいかなかった
美月は妙に距離を取るようになり2人の間にも変な空気が流れ始めたのだ
俺は元の関係に戻ろうと美月に言い幼馴染みに戻った


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