年上のアナタと大人の恋ができたなら

翌朝目を覚ますと気持ちとは裏腹に空は快晴だった
このまま家に籠もっていようかとも考えたけど
何だかもっと落ち込みそうなので出掛けることにした


「やっぱりここに来ちゃうんだよね」と目の前には鎌倉の海が広がっていた

いつもならスケッチブックくらいは持ってくるんだけど
今日はそんな気分じゃなかった
今日1日は何も考えたくないそれしかアタマになかった
ケータイすら持ってきていない、家に忘れてきた

何をするでもなく砂浜に座りただ海を眺めていた

しばらく眺めていると
「お姉さん何してるの?」と声をかけられた
見るとどう見ても20代前半の青年が私を見ていた

「え?」

「さっきから見てるとずっと座ってるけど寒くないの?」

「いえ寒くは・・・はっくしょん!」とずずっと鼻をすすった

「ほら言わんこっちゃない、こっち」と手を引かれ連れていかれた

★----------★


連れてこられたのは1軒のコーヒーショップだった

「あ、あのここは?」と青年を見ると

「ここ兄貴の店、で俺は今ここでバイト中
ここ店から海がよく見えるんだよ
そしたらずっと砂浜に座っているお姉さんが見えたから声かけた」

「はいどうぞ温まりますよ」とココアを出された

「あ、有難うございます」とひとくち飲むと

「美味しい・・」

「兄貴が作ったんだから旨いに決まってるだろ」

「征、お客様だぞ」

「連れてきたのは俺だ」と2人のやりとりにくすくす笑っていると

「すいませんね騒がしくて、でも元気が出て良かった」


< 88 / 181 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop