初恋は、許されない恋でした。

一希「…お前のせいだ。」


『…え…?』

一瞬耳を疑った。




聞き間違いかと思ったあいつの言葉を理解するまで、約五秒。

一希「…お前が…っ、お前が美鈴に近づいたからだっ…!!

まさか気づかなかったのか?
お前の周りを囲んでいる女どもが美鈴を敵対視していたこと、そのせいで美鈴が嫌がらせを受けてたこと。


…気づかなかったなんて言わせねぇ。




なぁ!答えろよ!!!!!」



思わず手が震えた。

俺のせいだなんて、思いたくなかった。

『…お…れが……?』


考えてみたら分かるはずだった。
美鈴が体調を崩し始めたのは、俺が美鈴に関わってから。



美鈴が俺に、笑いかけてくれるようになってから。




一希「…美鈴にもう近づくな。
わかったら出てけ。」


あいつの言葉が痛いほど胸にしみて俺はふらりとおぼつかない足で立ち、






保健室を後にした。








どうやって家に帰ったか、俺はその日のことは覚えていない。
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